はじめに
ブログを運営していると、広告で稼ぐことについてはポジティブに捉えている人が多いですよね。
というか、アドセンスなど広告収益で稼ぐことはブログ運営のマネタイズでは大きな柱の一つですもんね。
でも、広告を出す側、広告主や広告代理店側の業務や仕組みの理解ってなかなかできないもんです。
今日はそんな広告を出す側の仕組み、リスティング広告の超基本、キーワードの扱い方で重要な「マッチタイプ」についてお話しします。
SEOにとっても間接的に理解を深める手助けになると思うので、しっかり理解しましょうね。
ブログにリスティング広告は必要?
さて、ブログを作ったらSEO対策はするけど、リスティング広告までは考えられないって人が多いんじゃないでしょうか。
だって、クリックされたらお金かかっちゃいますしね。
とはいえ、大規模にアクセスアップを図ったり、狙ったターゲットにリーチできるのが広告の良いところ。
しかも、リスティング広告は登録したキーワードにひもづく広告を掲出できる広告ですからね。
SEOとの棲み分けもしやすくて、しかも大量のアクセスも獲得できるとあって、ブログ運営者でもリスティング広告を活用して効率的に集客している人はたくさんいます。
また、広告を載せる(パブリッシャー)側だけじゃなく、広告を出す(広告主)側の知識は案外ブログ運営にも役立つもんです。仮にリスティング広告を出さないにしてもですね。
そんなわけで、なが~い前置きはここまで!
いよいよマッチタイプについてです。
マッチタイプとは?
マッチタイプとは、
※一番使われている検索エンジンであるGoogleと表記していますが、Yahooでも仕組みは同じです。
です。
わかりやすいですか?
いや、わかりにくいか…涙
では、具体的に説明していきますね。
マッチタイプの種類は?
マッチタイプには4種類あります。
・絞り込み部分一致
・フレーズ一致
・完全一致
です。
絞り込み部分一致だけ少しわかりにくいので、まずは部分一致、フレーズ一致、完全一致を理解した後で、絞り込み部分一致に進みましょう。
このマッチタイプ、実は奥が深くて、Googleもアルゴリズム変更のたびにちょいちょい精度が変わる(上がる)ので、リスティング広告の専門代理店の担当者でもしっかり理解できてない人がいたりします。
でも、リスティング広告運用では、基礎であり重要な仕組みなので、しっかり理解しましょうね!
マッチタイプごとの違いを具体例で説明
部分一致、フレーズ一致、完全一致の違いを具体例をもとに説明していきますね。
ここで、
があなたであるというイメージをしてください笑
あなたは
「女性用帽子」というキーワードをGoogle広告のシステムに登録しました。
指定するマッチタイプによって、どんなキーワード(検索クエリ)で検索したユーザーに広告が表示されるかで、差を見てみましょう。
部分一致
部分一致はGoogleのデフォルトのマッチタイプです。特に指定しなければマッチタイプは部分一致になります。
関連するキーワードに拡張して広告表示されるのが特徴です。最も多くリーチ(ユーザーとの接点)を獲得できるマッチタイプですね。
また、誤字、送り仮名の違い、多少の言葉のゆれがあっても広告は表示されます。スペースのあるなしも広告表示されます。
女性用帽子の部分一致だと、以下の検索クエリで広告は表示されます。
○ 帽子 レディース 通販
○ 婦人服
なかなかの拡張具合ですよね。
婦人服でも出ちゃう可能性があるのが肝ですね。
ちなみにGoogle広告の入稿システム(Adwords Editor)での入稿はキーワードだけそのまま登録すればOK。
フレーズ一致
お次はフレーズ一致。
登録したキーワードの検索語句の「順番」が一致した時に広告が表示されるマッチタイプです。
まさにフレーズが一致したときに表示されるんですね。
前後に違うキーワードが入っても表示されます。検索クエリにスペースがあっても広告は表示されます。
以下の検索クエリで広告が表示されます。
○ 女性用 帽子 ショッピング
○ 通販 女性用帽子
× 女性用 通販 帽子
Adwords Editorでは、“(ダブルクォーテーション)でキーワードを囲んで入稿します。
“女性用帽子” といった感じです。
完全一致
最後は完全一致。
これは文字通り、完全に一致した検索クエリにしか広告は表示されない限定的なマッチタイプですね。
でも、一点注意点があります。完全一致は、「同じ意味を持つその語句の表記ゆれ」でも広告が表示されるってことです。
また、スペースの扱いも他のマッチタイプ同様で、仮にスペースなしでキーワード登録して検索クエリにスペースが入っていても広告は表示されます。
以下、完全一致で広告表示される検索クエリです。
○ レディース帽子
○ 帽子女性用
× 女性用帽子 通販
「完全」といいながらも、キーワードの意味によってかなり広告表示機会が多いことがわかりますね。
改めて完全一致の注意点は、
ってこと。ここ、注意ですね!
ちなみにAdwords Editorでは「[]」でキーワードを囲って入稿します。
[女性用帽子]って感じですね。
マッチタイプをイメージで理解
さて、部分一致、フレーズ一致、完全一致の違い、理解していただきましたかね。
広告表示回数という意味では、マッチタイプ同士では以下のような関係性になるかと思います。
部分一致が最も拡張性が高くて広告表示回数も多く、完全一致が限定的。フレーズ一致はその中間ですかね。
マッチタイプは突き詰めると、Googleさんが推し進めてきた「GORIN」プロジェクトの中核である「hagakure(ハガクレ)」構造とも密接に絡むところなんですが、その辺はまた別の記事で詳しくお話ししますね。
奥が深くて面白いですよ。とはいえ、むしろリスティング広告のアカウント構造をシンプルにしようね、って話ですけどね。
絞り込み部分一致
さて、残された4つのマッチタイプのうちの仲間外れさんである、絞り込み部分一致を最後に。
絞り込み部分一致は部分一致とフレーズ一致の中間に位置するマッチタイプと言っていいと思います。
実は担当者によってはものすごく多用される便利なマッチタイプです。
プラス記号をキーワードの前につけると、+のついたキーワードは必ず検索クエリに入ってないと広告が表示されない仕組みです。
また、プラス記号がついたキーワードの表記ゆれでも広告表示されます。
フレーズ一致ほど語順は見ないけど、絶対に検索クエリに含んで欲しいキーワードは指定できるマッチタイプですね。
さきほどのキーワードで言うと、「+女性用帽子」で入稿した場合の検索クエリで見てみましょう。
○ 通販 女性用帽子
× 帽子 女性用
× 帽子 通販 女性用
なんだ、あんまりフレーズ一致と変わんないじゃんって思いました?
素晴らしい!理解が早いです笑
そうなんです。そうなんですが、スペースが入ってくると少し違います。
入稿キーワードが「+女性用 +帽子」となると、
○ 帽子 女性用
○ 帽子 通販 女性用
× レディース 冬帽子
× ハット 女性用
となるわけです。
ね。フレーズ一致よりは広告表示されますよね。
絞り込み部分一致は、
これ、覚えておきましょうね。
今回は例に入れなかった「+女性用 帽子」みたいに、スペースで区切られる前者のキーワードだけに+をつけるとややこしくなります。
だって、「女性用」は絞り込み部分一致だけど、「帽子」はただの部分一致になりますからね。
とにかく、絞り込み部分一致を使うときのスペースは注意ってことです!
除外キーワードをフル活用
Googleだってビジネスですから、できる限り広告表示回数を増やしたいので部分一致をマッチタイプのデフォルトにしています。
一方でビジネスとして、効果の高い広告運用も求めています。
広告を出す側にとっても当たり前ですが、無駄な広告は出したくないですよね。
そこで活躍するのが除外キーワードです。
キーワードは拡張させつつ、無駄な広告表示をしないように除外キーワードの設定を行うのがリスティング広告運用の基本ですね。
除外キーワードにもマッチタイプがあって、
・フレーズ一致
・完全一致
の3種類です。絞り込み部分一致が抜けた形ですね。
使い方は登録キーワードと同じです。
広告を出したいキーワードのマッチタイプを入稿した時と逆に、広告を表示したくないキーワードを登録するだけですね。
ただ、拡張性の考え方はかなり違います。
部分一致の除外キーワードであっても、表記ゆれ、類義語、誤字には適用されません。
つまり、除外についてはすべてのパターンの入稿をしなきゃダメってことですね。
広告表示に関しては、完全一致であっても登録キーワードの「女性用帽子」が検索クエリの「レディース帽子」にまで拡張されましたよね。
除外キーワード設定ではこれはありません。
除外キーワードの完全一致は、言葉通り完全に一致したキーワードだけを除外するってことです。
改めて注意点です。
覚えておきましょうね。
おわりに
今さら聞けないマッチタイプってなに?でした。
これからリスティング広告運用を始めようという人も、あらためてリスティング広告の仕組みを理解しようという人も、ブログ運営でもっと稼ぎたい人も、すべてのキーワードマーケティングに携わる人たちにとってマッチタイプの理解は超重要です。
この機会に、徹底的にマッチタイプへの理解を深めてもらうことをオススメしますよ!