個人投資家であり、株主優待生活でおなじみの桐谷さんこと桐谷広人さんは、自転車で都内を駆け回る独特のライフスタイルや、バラエティ番組への出演で一躍有名になりました。またバラエティでは見せないその裏側には長年の将棋人生と、相場の浮き沈みを乗り越えてきた投資家としての歴史もあり、桐谷広人さんを語る上では必須となります。この記事では、桐谷さんの総資産の目安、これまでの経歴、そして現在どのような活動をしているのかを、落ち着いて整理して紹介します。
桐谷さんの主な経歴
桐谷広人さんは一九四九年十月十五日生まれ、広島県竹原市出身です。プロの将棋棋士として日本将棋連盟に所属し、師匠は升田幸三実力制第四代名人という名門の系譜にあたります。その経歴として高校卒業後に新進棋士奨励会に入り、鍛錬を積んで一九七五年に四段となりプロ入りを果たしました。その後も昇段を重ね、2005五年には七段に昇段。2007年3月31日に現役を引退し、2025年には引退棋士昇段規定により八段になっています。将棋界では第一線を退いた後も、将棋に関する著作やイベント出演などを通じて、将棋ファンとのつながりは続いています。
株式投資との出会い
彼がと株式投資との出会いは1984年ごろ、将棋関係の仕事を通じて証券業界の人たちと接点を持ったことがきっかけとされています。バブル期から株式投資を始め、その後のバブル崩壊やITバブル、リーマンショックなど相場の大きな波を何度も経験しながら、独学で優待株投資のスタイルを築き上げました。2010年代には、雑誌やウェブメディアで資産が数億円規模に達していることがたびたび紹介されるようになり、これまでの棋士としてではなく、投資家としても広く知られる存在になっていきます。彼の資産を構成した株式の投資 やり方についてはこちらも参考になります。
リーマンショックと大きな損失の経験
桐谷広人さんは株式投資を通して順風満帆に資産を増やしてきたわけではなく、リーマンショック前後には信用取引の拡大などもあり、大きな含み損を抱えた時期もあったとされています。その際には、家族の支援を受けつつポジションを立て直し、配当と株主優待を重視した投資方針にシフトすることで、現在の優待中心のスタイルを確立していきました。失敗と反省の積み重ねが、今の堅実な投資観につながっている点も、桐谷広人さんの特徴と言えるでしょう。
桐谷さんの現在の総資産
もっとも気になる桐谷さんの総資産については、本人がテレビ番組の中で発言している数字が一つの目安になります。2025月10放送のバラエティ番組で、スタッフから桐谷広人さんの総資産額について聞かれた際に、桐谷広人さんはおよそ7億円と答えています。その後のメディアでも、桐谷広人さんの総資産額が資産7億円や7億円超と紹介されており、直近の情報としてはこの水準が現在の総資産の目安と考えられます。ただし株式が中心である以上、株価の変動によって日々評価額は上下するため、あくまで一時点での参考的な数字であることには留意しなければなりません。
活動スタイルの特徴
桐谷広人さんといえば株主優待で暮らすというイメージが強く、保有銘柄数も千社以上に及ぶと紹介されることがあります。過去には優待株七百社以上保有というインタビューもあり、食品や外食、衣料品から交通機関まで、多様な優待を組み合わせて生活費の多くをまかなっているのが特徴です。優待券を期限内に使い切るために、自転車で都内から埼玉まで移動する様子や、優待だけで外食や買い物を済ませる姿がテレビで取り上げられ、多くの人に親しまれるようになりました。
テレビ出演で広がった知名度
一般の視聴者に広く知られるようになった大きなきっかけは、バラエティ番組の「月曜から夜ふかし」への出演であるといわれています。先述の株主優待券を大量に持ち歩きながら自転車で移動する姿や、桐谷広人さんの自宅の膨大な書類や優待券の整理に追われる様子などがたびたび放送され、その飾らないキャラクターが話題になり人気を博しました。以来、各局の情報番組やマネー特集でも姿を見る機会が増え、優待投資の象徴的な存在として紹介されることが多くなっています。
現在の主な活動内容
現在も桐谷広人さんは、投資家としてだけでなくタレント的な存在として全国を忙しく飛び回っています。証券会社や金融メディアが主催する投資イベントやセミナーで講演を行い、株主優待の魅力や銘柄選びのポイントを紹介する活動が盛んです。最近では2025年も各地の投資フェアや講演会に登壇しており、新幹線で移動しながら連日講演をこなしている様子がニュースや記事で取り上げられています。また、オンラインの金融教育講座や動画配信サービスに講師として出演するなど、メディアの場も多岐にわたって活躍しています。
投資スタイルと銘柄の選び方の傾向
桐谷広人さんの投資スタイルは、株主優待と配当の合計利回りを重視する長期保有型が基本です。優待の内容が実生活で役立つかどうかを大切にしつつ、企業の財務状況や株価水準もチェックしながら銘柄を選んでいると語られています。近年のインタビューでは、配当と優待を合わせた利回りが四パーセントを超えるような銘柄を目安にしつつ、分散投資を徹底していることも明かされています。誰でも真似できるわけではないほど銘柄数は多いものの、生活に根ざした優待の使い方や、損失を経験したうえでのリスク管理の考え方には、多くの個人投資家が学べるポイントがあります。
まとめ
投資家桐谷さんの総資産は、直近の本人の発言などを踏まえると、株価の変動はあるものの7億円前後から7億円超が一つの目安と考えられます。そこに至るまでには、プロ棋士としての長いキャリア、バブルやリーマンショックをくぐり抜けてきた投資家としての経験、そして株主優待を徹底的に活用する独自のライフスタイルが積み重なっています。現在でも全国各地の講演会やメディア出演を通じて、多くの人に投資やお金との付き合い方を伝え続けている桐谷広人さんですが、数字だけを見るのではなく、その背景にある努力や失敗、工夫に目を向けることで、私たち自身がお金とどう向き合うかを考えるきっかけになってくれます。
