はじめに
突然ですが、
今流行りのビジネス理論でもあり、日本でも2019年4月現在、ものすごく流行りの理論と言っていいですね。
組織論や戦略論とも捉えられるし、個人の仕事の進め方に役立つ考え方とも言えると思います。
流行っているだけに、色々な本やWebサイトで取り上げられてますから、比較的カンタンに情報は集められます。
でも、理解して実践するってなるとこれがなかなか難しいですよね。
リス太はこの「OODAループ」。今の日本社会や日本企業で働いているビジネスマンが抱えている閉塞感と、巷で言われている「働き方改革」などのトレンドとのギャップを埋めるステキな考え方なんじゃないかなって思っています。
個人と社会とのつながり方を見直すためにも役に立つ理論というか。
それはフリーのアフィリエイターさんも、起業家も新入社員もみんながみんな変わっていかないとって世の中だからですよね。
さて、前置きがマジメすぎですね笑
OODAループってなに?ってとこを掘り下げてみていきましょう!
OODAループって誰が考えたの??
みなさん、ジョン・ボイド大佐を知ってますか?
リス太はもちろん知りませんでした笑
ジョン・ボイド大佐は、アメリカ空軍大佐で、OODAループの生みの親と言われている人です。
そう。OODAループはもともと、
なんです。
もちろんパイロット個人だけでなく、空軍の作戦術、戦略立案にも使われた軍事戦略理論なんですね。
それが、いまでは政治やビジネスなどのあらゆる分野に波及していっています。
それもそのはず、戦略・戦術立案といった大きい視点で使うだけでなく、個人の仕事の進め方、効果検証の仕方、その後の改善行動の道しるべになるからですね。
あれ??
仕事の進め方や効果検証、改善行動
といえば、あの用語を思い出しませんか?
そう。PDCAですよね。
OODAループはPDCAと対比すると、その理論の中身がものすごくわかりやすくなるんです。
OODAループとPDCAの違い
まずはPDCAとは?
先にPDCAを説明すると、
で、今では大小かかわらずほぼすべての組織で当たり前に使われる用語ですよね。
聞く聞く。
うん。よく聞くわ~。
図で見せるとこんな感じですね。
でも、このPDCA。結局結果が出ないってことが多くないですか???
それもそのはず。
PDCAサイクルという考え方は、アメリカの統計学者であるウィリアム・エドワーズ・デミング博士が提唱した理論ですが、日本に普及したのは、工場で生み出される商品の品質管理に対して使われたからです。
その「工程において品質を作り込む」ために活用されたんですね。
その時に大前提になるのが、
正しい計画の上で、適切な行動をとることができれば、計画通り上手くいくんだ!
っていう考えだってことです。
でもね。
自分が置かれている環境を考えてみてください。
もちろん起業家・経営者の方やフリーランスの方は、ご自分が計画を作る側としての視点で聞いてくださいね。
・計画は修正しなきゃいけない。
ってことですよ。
今の世の中ってものすごいスピードでトレンドが移り変わるじゃないですか。
こんなサービスを作りたいから計画を作った!!さて、やるぞ~!!!
って5分後に同じようなサービスが世にリリースされるかもしれないですよね。
だいたい会社での計画って、そんなに実務・現場を理解していない上司が策定して指示される形で与えられません?
これって、現場からすると実状に即してないことが多いはずなんですよね。
でも、
これって、超日本的ですよね。
それで陰で上司の文句を言うとしたらなんだかな~って感じになっちゃいます。
いや、よくわかるんですけどね。
つまり、
想定外の事態が起こる可能性が高い。
ここを無視して計画は立てられないってことです。
「想定外のことは起きない」前提で存在するPDCAサイクルはもう時代遅れってことです。
そこで、OODAループです。
時代はOODAループへ
OODAループはすでにお話ししたとおり、軍事戦略理論がその出自ですからね。
航空機のパイロットからすると、
ってこの人、死んじゃいますよね。
つまり、OODAループは
ことが前提になっているんです。
その中で、
・理解する、わかる(Orient)
・決定する、決める(Decide)
・行動する、うごく(Act)
これを繰り返す理論です。
図にすると、こうなります。
繰り返しますが、重要なのは、
想定外のことが起きることを当たり前
だと思って作られたこと。
PDCAサイクルのように非現実的な計画の基に、決められた作業をするんじゃないんです。
OODAループは、観察することからループを開始します。
まず、今置かれている状況をただただ観察することです。
たとえば、ある商品の売上が上がらないという事実があるとします。
ほかにも、
・クライアントからダメ出しを受けた
・同じ商材でも他に売れている商品はある
・トレンド的には世の中の流れにマッチしている
などなどの外的、内的な状況を観察するんですね。
その観察結果を基に、分析したり、自社の他商材の実績と比較したりするわけです。GoogleアナリティクスやBIツール、自社のデータベースなどを分析してみたりして、商材やトレンド、その他内的、外的要因を理解(わかる)します。
ここまでが超重要。
徹底的に観察して理解した結果から、直感と論理の両面から何をするか(ここではじめて計画?)を決めるわけです。
あとは、結果や状況を再度観察するところに戻り、これをループさせていくのがOODAループです。
PDCAとの違いは、そもそもの前提(想定外のこと起きることを想定するか)が異なることはもちろん、
・実行スピード
・各人の能動性
・指揮系統
こんな効果が結果として生まれるんです。
計画は上司や会社から与えられるものではなく、目的や状況に応じて自分たちで決めることになりますし、メンバー自身が自分で何をやるかを決めて実行して、計画を変更してまた実行するといった流れになるわけです。
そして何よりも、上司が管理職として現場を指揮するという形はとらず、現場のリーダーがメンバーを支援するという形になりやすいですよね。
すばらしいっ!
そしてそして何よりも、こんな先の見えない世の中だからこそ、メンバー個人個人が自分の頭で考えながら仕事をするという当たり前のことがOODAループ的な思考ならできますよね。
組織に属してようがいまいが、OODAループが重要なんだってのは当然の結論だと思います。
どんな一流企業だっていつまで安泰かわからない昨今で、寄り添うべきは会社や上司ではなくて、自分自身ですからね。
昔から言われることわざに、
というのがあります。
もともとは中国の老子の言葉だという説など出どころはいろいろありますし、インドでもことわざになっています。
おなかを空かせた人に魚を与えたって一日で食べつくして次の日からはまた空腹にあえぐことになっちゃうけど、根本的な解決につなげるには、
を教えないとダメだよねってことです。
仕事だってそうだし、お金だってそうですよね。
「給料として会社からもらえるもの」じゃなくて、
価値を提供した対価を自分で生み出すものですよね。
そうじゃないと、永続的になりたい自分として生きていくことってできないですもんね。
OODAループと相性の良い考え方、用語
さて、異様にまじめな話になっちゃいましたが、OODAループと相性の良い用語、理論などもあります。
今、日本で流行している組織論的な考え方はOODAループとハマりやすいですよね。
・ホラクラシー
・アジャイル開発
・リーンスタートアップ
・デザイン思考
この辺をうまく活用しようとしたら、個人の仕事の進め方などはOODAループじゃないとうまくいかないんじゃないかなぁ、なんて思います。
おわりに
流行りの理論、「OODAループ」の紹介でした。
組織論、戦略論としてはもちろんですが、個人の働き方、仕事のやり方、生き方といった個人に落とし込める理論であるところに、OODAループの良さ、すばらしさがあるんじゃないかなぁって思います。
個人個人が自分の頭で考えて、うまくいかない課題、障壁に立ち向かってクリアしていく。
そんな個人の集まりがチームであり、グループであり、部であり会社である。
それが当たり前の社会になったら、日本ももっと活力のある国になるんだろうなぁと思ったりします。
会社での仕事や人間関係、個人での生き方とか、いろんなことに悩んだら、ぜひともOODAループを自分なりに理解してなにはともあれやってみることをオススメしますよ☆