不動産投資は安定した収益源と見なされがちですが、その一方で「やめとけ」「リスクが大きい」と警告する声も少なくありません。成功すれば高いリターンが期待できますが、失敗すると大きな損失を被る可能性もあります。なぜ不動産投資は「やめとけ」と言われることがあるのでしょうか?今回は、不動産投資のリスクや、やめとけと言われる理由を徹底的に解説します。
不動産投資のリスク
ここからは、不動産投資がやめとけと言われる原因となっている不動産投資のリスクについてご紹介します。
空室リスク
不動産投資における空室リスクは、物件が長期間入居者を見つけられない場合に発生します。空室の間はもちろん家賃収入が得らないため、ローン返済や維持管理費の負担が続きます。人気エリアであっても、過剰供給や需要の変動があれば空室率が高くなる可能性があります。また、空室リスクを軽減するためは、入居者のターゲット層に合った物件のリノベーションや広告戦略、契約条件の見直しが重要です。
家賃下落リスク
一般的には新築時をピークに、家賃相場は下落していきます。東京23区のワンルームマンションを例に挙げると、新築からの10年間は年1%程度の下落率となっています。しかし、下落率は築20年~25年ほどで下げ止まる傾向にあります。そのため、家賃が下落する可能性が高い新築ではなく、はじめから中古マンションを購入することで家賃下落リスクを抑えられます。
物件価値の下落
不動産の価格は、立地や地域の経済情勢、社会的要因によって大きく変動します。例えば、地方の住宅地では人口流出が進んでおり、物件の価格が下がるリスクがあります。また、購入時に高額で購入した物件が売却時に価格が下落している場合、想定していた利益を得られなくなります。物件を長期保有することが前提となるため、将来的な物件価値の下落を見越して投資判断を行う必要があります。
金利リスク
不動産投資を行う多くの投資家はローンを利用して物件を購入するため、金利の変動が投資の成否に大きく影響します。特に変動金利型のローンを利用している場合、金利が上昇すれば返済額が増加し、キャッシュフローが悪化するリスクがあります。金利が低い時期にローンを組んでも、その後の金利上昇によって返済額が急激に増える可能性があります。これが、投資家にとっての大きなリスクとなり得ます。
借入金リスク
不動産投資で一番のリスクは過剰な借入金です。借入金の金利上昇リスクをなくすには、そもそも借金をせずに現金で不動産を購入することが一番ですが、実際には多くの方が借り入れを利用して購入をしています。金利上昇のリスクを抑えるためには、計画的に「繰り上げ返済」を行っていくことが大切です。前提として、借り入れの額が大きすぎれば金利上昇リスクも跳ね上がり、繰り上げ返済も効果を発揮しにくくなるため、借金をしすぎないことは非常に重要です。
地震や火災などの災害リスク
地震や火災など予期せぬ自然災害が発生した場合、物件の価値が急激に下がることがあります。こうしたリスクに対応するためには、十分な知識と対策が必要ですが、それが欠けていると、投資が思うようにうまくいかない可能性が高いです。また、物件の売却が難しくなる場合もあります。市場の需要が低ければ、売却価格が下がり、手放す際に損失を出すことも珍しくありません。
最後に
本記事では、不動産投資のリスクややめとけと言われる理由を徹底的に解説していきました。不動産投資には多くのリスクがありますが、長期にわたって安定した家賃収入を得られるなど様々なメリットがあります。
不動産投資を始めようと考えている方は、リスクにも目を向け、正しい知識や情報を得た上で、投資物件を選ぶようにしてみてください。