日本一の投資家竹田和平とは?会社はどうした?資産はいくら?経歴も紹介!

  • 2025年12月28日
  • 2025年12月5日
  • 投資

タマゴボーロでおなじみの菓子メーカーを育て上げ、日本一の個人投資家、和製バフェットとも呼ばれた人物が竹田和平です。彼はお菓子の社長でありながら、上場企業の大株主として名を連ね、莫大な資産を築いた一方で、日々「ありがとう」を唱えることや徳を積むことを説いた独特の生き方でも知られています。この記事では、竹田和平とはどんな人物だったのか、会社はその後どうなったのか、資産規模の目安や経歴をまとめて紹介します。

日本一の個人投資家と呼ばれた理由

竹田和平はとは上場企業の株を長期保有するスタイルで資産を築いた個人投資家です。ピーク時には上場企業の大株主として名前が載る会社が100社以上、あるいは130社以上とも言われ、日本一の個人投資家、日本のウォーレン・バフェットなどと紹介されました。投資先の企業に対しては、配当や株主優待だけで判断するのではなく、経営者の人柄や社会への貢献といった徳を重視し、長く応援し続ける姿勢が特徴でした。

主な経歴

これまでの経歴として、竹田和平は1933年に愛知県名古屋市で生まれ、戦中戦後の厳しい時代を経験します。戦後、父とともに菓子製造業を始め、1952年に竹田製菓株式会社を設立しました。幼児向け菓子であるタマゴボーロの大量生産に踏み切り、ヒット商品に育てることで事業を拡大します。その後、札幌や名古屋などに工場を増やし、1970年代にはレジャー施設やボウリング場なども手がけるようになりました。お菓子の会社として成功したことが、その後の投資活動の元手にもなっています。

お菓子の城などユニークな事業展開

1980年代には、愛知県犬山市にお菓子のテーマパークであるお菓子の城を開設し、家族で楽しめる観光施設として展開しました。テーマパーク内では純金の歴史人物像を集めた純金歴史博物館や、赤ちゃんへの純金メダルプレゼント企画など、普通の菓子メーカーの枠を超えたユニークな試みも次々と行っています。こうした事業には、単純な儲けだけでなく、楽しさや感謝を形にするという本人の価値観が色濃く反映されているといえるでしょう。

竹田和平の総資産

竹田和平の正確な総資産は本人以外には分かりませんが、各種メディアでは竹田和平の資産は100億円規模と紹介されることが多くあります。テレビ番組では保有株式の時価総額が130億円とされた時期もあり、配当だけで年間1億円超とも言われていました。資産の大半は株式や純金といった価格の変動が大きい資産で構成されていたと見られるため、相場環境によって評価額は上下しますが、日本でもトップクラスの個人投資家だったことは間違いありません。

投資スタイルと考え方

竹田和平の投資スタイルは、短期売買ではなく長期保有が基本でした。応援したいと思える会社の株を買い続け、配当と株主優待を楽しみながら保有を続けるというスタンスです。株を畑、配当を収穫物にたとえ、目先の株価の上下に振り回されるのではなく、長期的な収穫量、つまり企業の稼ぐ力を大事にするべきだと語っています。また、投資先の経営者に感謝の手紙を書いたり、会社を励ます存在として関わるなど、株主を超えて旦那さん、応援者という立場を意識していたことも特徴的です。

「ありがとう」を何千回も唱える生き方

彼は運を良くするためにありがとうを1日に何千回も唱えることを実践していたことでも知られています。お菓子の工場では、ありがとうという言葉を録音した音声を流し続け、製品に感謝の波動を込めるというユニークな試みも行っていました。お金を増やすことと同じくらい、徳を積むこと、人を喜ばせることを重視し、それが巡り巡って運や豊かさとなって返ってくるという考え方を、生涯を通じて発信し続けました。

会社はどうなったのか

タマゴボーロやウェハース麦ふぁ~などで知られる菓子事業は、現在も竹田本社株式会社として存続し、愛知県を拠点に製造と販売を続けています。会社概要によると、創業は1924年、会社設立は1952年で、現在の代表取締役は竹田幸生となっており、タマゴボーロや麦ふぁ~、お菓子の城の運営などが事業の柱です。竹田和平が築いたブランドと事業は、社名を竹田製菓から竹田本社へ変えながらも受け継がれ、現在もお菓子と観光の両面で地域に根ざした活動を続けています。

晩年とその後の継承

竹田和平は、晩年になると投資家としてだけでなく、講演や著書を通じてお金との付き合い方や徳の大切さを伝える活動に力を入れました。2016年に83歳で亡くなったあとも、竹田本社やお菓子の城では一周忌イベントが開かれるなど、その志を受け継ごうとする動きが続いています。経営の第一線は後継者に譲られましたが、感謝や分かち合いを重んじる経営哲学は、会社のスローガンや企画の中に色濃く残されています。

竹田和平から学べること

日本一の個人投資家、と聞くと派手なマネーゲームを連想しますが、竹田和平の歩みを見ると、実際には地道な菓子づくりと長期投資、そしてありがとうに象徴される感謝の姿勢が軸にあります。応援したい会社に長く寄り添い、配当や優待を楽しみながら徳を積むというスタイルは、効率だけを追い求めがちな現代の投資観とは少し違った温かさを感じさせます。お金を増やすことと、人の役に立つこと、感謝を伝えることを両立させようとした生き方そのものが、多くの人にとっての学びになっていると言えるでしょう。

まとめ

竹田和平は、タマゴボーロの会社を成功させ、日本一の個人投資家と呼ばれるほどの資産を築きながらも、「ありがとう」を日々唱え、徳を重んじる生き方を貫いた人物でした。会社は竹田本社として今も事業を継続し、お菓子とお菓子の城を通じて多くの人に笑顔を届けています。資産100億円とも言われる規模に目を奪われがちですが、その裏側には、長年の事業努力と長期投資、そして人を大切にする姿勢があり、現代人が見習うべき点もたくさんあります。数字そのものよりも、どのような価値観でお金と向き合い、事業や投資を通じて何を世の中に残そうとしたのかを知ることで、私たち自身のお金の使い方や働き方を考えるヒントが見えてくるはずです。