「約定日って、なんとなく聞いたことはあるけど、正直よくわからない……」そんな声を、投資初心者からよく耳にします。投資信託の約定日は、取引のタイミングを左右する重要な情報です。注文日・約定日・受渡日を混同すると、「反映されない」「損したかも」といった誤解につながりかねません。
本記事では、約定日の意味から確認方法、受渡日との違いまで、わかりやすく整理して解説します。
投資信託の約定日とは?
投資信託の約定日とは、注文が正式に成立する日のことです。株式のように即時に約定せず、注文後に基準価額が確定してから成立します。基準価額は1日1回、夜に更新されるため、注文時点では価格が未確定です。
国内資産を扱うファンドでは申込日と約定日が一致するケースが多いですが、海外ファンドの場合は時差や休場の影響で翌営業日以降になることもあります。取引のズレを防ぐためにも投資信託の約定日の仕組みを理解しておくことが大切です。
約定日と受渡日の違いとは?
投資信託では、約定日と受渡日が異なる点に注意が必要です。約定日は注文が成立した日であり、受渡日は実際に口座へ資金や保有が反映される日を指します。
この2つの間には通常2〜5営業日のタイムラグがあり、履歴画面にある「決済日」や「反映日」が受渡日に該当します。特に初心者の方は「約定したのに反映されない」と誤解しやすいため、日付ごとの意味を把握しておきましょう。
約定日と受渡日のタイムラグを具体例で解説
投資信託の約定日と受渡日には、数日のタイムラグが生じます。たとえば、月曜15時前の注文なら当日が約定日となり、受渡日は木曜ごろに設定されます。
ただし、祝日や週末を挟むとさらに後ろにずれる可能性も。金曜の夜に注文した場合、翌週木曜以降の反映になるケースもあります。このずれを知らずに資金を動かそうとすると、思わぬトラブルにつながることも。事前にカレンダーで確認しておくと安心です。
投資信託の約定日の確認方法と注意点
投資信託の約定日は、証券会社の取引履歴や注文履歴から確認できます。「注文日」「約定日」「受渡日」は並列で表示されるため、見間違いには要注意です。
また、土日祝日に注文しても約定はされず、翌営業日扱いとなります。「注文完了=約定」ではないことも大切なポイントです。とくに積立型では確認を忘れがちなので、アプリ通知や履歴チェックを習慣化すると安心です。
証券会社ごとに異なる約定タイミングとは?
投資信託の約定ルールは証券会社によって異なります。楽天証券は15時30分まで注文可能で、当日約定・即時反映される傾向が強いです。
SBI証券は15時締切のうえ、約定処理が夜間に一括で行われるため、反映が21時以降になる場合があります。マネックス証券では翌営業日扱いとなることも多く、特に海外ファンドで顕著です。自分の投資スタイルに合う会社を選ぶことがスムーズな運用につながります。
証券会社 | 注文締切時間 | 約定タイミング | 特徴・補足 |
楽天証券 | 15:30まで | 当日約定(即時反映傾向) | 通知が早く、国内ファンド中心に約定が速い |
SBI証券 | 15:00厳守 | 当日約定(夜間一括処理) | 約定反映は21時以降になるケースが多い |
マネックス証券 | 原則15:00(例外あり) | 翌営業日扱いの場合あり | 海外ファンドの取扱が豊富。反映までやや時間がかかる |
まとめ
投資信託の約定日は、取引成立の起点となる重要な日です。注文日や受渡日と混同しないよう、それぞれの役割をしっかり理解しておきましょう。
とくに投資信託の約定日は、履歴や通知機能で定期的に確認することが大切です。タイミングのズレを把握することで、無用な焦りや誤解を減らし、より計画的な資産運用につながります。